
1999年3月7日 後楽園ホール 大仁田厚主催興行
場内は超満員。南側立ち見が2列になっているのが今日の興行の人気を物語
る。しかし、場内の空気は妙に散漫というか、熱気がない。通常のFMWの興
行とは客層も雰囲気も違う。最近の大仁田の主催興行はいつもこうなんだよね。
これは大仁田引退とともにFMWを離れたファンがここぞとばかり一日だけ帰
ってくるのだろうか。単に招待券撒き過ぎてるだけのような気もするんだけど。
予定時間を大幅に遅れて、試合開始。この辺も今のFMWとは違う。これを
「味」と勘違いされても困るんだが。ちなみに今回使用したリングは前回のU
SOの時と同じくDDTの物。リングアナは昔懐かしい山田さん。FMWを離
れて、今は双葉工芸で頑張ってらっしゃるという話。
第1試合 佐々木貴 VS 高井憲吾
第2試合 菊澤光信、西野勇喜 VS 三上恭平、黒影
試合終わってから、「餃子の王将」でネ●ロさん、ヒ●ケンさん、オ●ケさ
ん、潮崎●春樹さんと飯を食ったのだが、そこでDDTは袋叩きにあった。2
試合とも眠い。というか、実際に寝ている人もそこかしこにいる。選手達はが
んばったんだけど、ただ試合が目の前を流れていくだけで、何を見ていいのか、
DDTはファンに何を見せたいのか、よくわからない。「もうDDTはいいや。
見に行く必要ない」結論を出してしまった数人。自分も去年昭島で感動した1
人ながら、今やDDTの何が面白いのか、よくわからなくなっているのが本音。
常連でないと、DDTは敷居が高いのだろうか。
人の好みにはいろいろあるけど、昨日話した仲間内の人々が一様に同じ感想
を持ったということで、自分の感想が殊更に偏ったものではないと思っている
のだが。DDTが努力を重ねて下から這い上がっていこうとしている団体だと
いうことは承知している。好感もあるし、無闇に腐すことはしたくない。選手
が一生懸命なのもわかるし、レベルが低いわけでもない。だけど、どうにもリ
ングに引き込まれるものが感じられなかった。
この2試合で唯一評価されたのが、なんとフリーの菊沢光信。他の選手が何
をやったかまるで思い出せないが、菊沢だけは印象に強い。アマ・プロレスラ
ーのような選手達の中で1人、紛れもなくプロとしてのいかがわしさと存在感
があった。カウンターで決めるドクターボムやムーンサルトも鮮やか。少しふ
てくされたような表情が良い。「メキシコでやってるってのは、やはりそれだ
けのものがあるんだねえ」と●グロさん。DDTの選手よりレベルが上とか、
そういうことではなく、ただ見ていて、いくらか面白い。
DDTに関しては、まだこれからとも思うが、「一部マニア以外を切り捨て
ちゃっている団体を見にいくつもりはない」「北沢では良いって言ったって、
小さいところで見れば何でも面白いんだよ」という意見が出たことも、ここに
書いておく。
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| 第1試合 | 大技は出るんだけど… | 定評ある三上の空中殺法 |
第3試合 クラッシャー前泊、ツッパリ・マック VS シャーク土屋、キラー岩見
岩見いじり。最後は3人がかりで岩見をフォール。前泊、マック組の勝利を 宣言する山田さんに土屋は「土屋、前泊、ツッパリマック組の勝利だろう」と クレーム。本当に言い直した山田さん(笑)。ダラダラし過ぎだけど、まあ、 笑えたかな。昼間のJd’での猛毒隊がよほどダメだったようで、●ロケンさ んは「土屋、前泊は市来より嫌いだ」と吐き捨てていたが。市来は素晴らしい じゃないか。しばらく市来を見ていない。市来不足。マルセラに無意味な暴力 を働く市来の姿をもっともっと見たい。
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| 「ほら、ブスだぞ」と土屋 | 3人がかりで勝利 |
第4試合 木村浩一郎、高木三四郎 VS ビッグバン、ブッチ・ロング
ビッグバン体験2度目。しかし、でかいわ。でかすぎる。木村より頭ひとつ
大きく、横は3倍くらいか。B級テイストながら、マジで強いぞ、この人。ブ
ッチ・ロングは髭など生やして怪しさ75点くらい。試合開始早々、高木のキ
ックがみぞおちに入って戦闘不能というところからして、まったく素晴らしい。
この人達を見ていれば、それだけで楽しい。
しかし、高木は今日も相変わらず。第1試合、第2試合とDDTにがっかり
し、これでトドメを刺したというところか。別格の木村と組んでしまうと、違
いがわかりすぎる。木村は気迫がビリビリ伝わってくるようなレスラー。いつ
もはDDTの仲間内相手にお茶を濁しているような印象があったが、いざ大き
な外人と当たっても、ビッグバンの巨体をブレーンバスターで投げ捨て、関節
を決めていくのを見るにつけ、もったいないと思う。最後は高木がロングにパ
ワーボムからネックチャンスリードロップでフォール勝ち。試合後にマイクを
握った木村。大仁田主催興行でマイクなんてやって大丈夫か?
「自分がデビューしたのはFMWのリングで、相手は三宅綾選手でした。自分
が初めてプロレスを教わったのは大仁田厚です。今度の3・14のUFOに出
ることになりました。大仁田厚は新日本、自分はUFOでやります!」
FMW辞めた時はずいぶん悪口言っていたような記憶があるが、とりあえず
ヨイショ入れつつ、自分の宣伝というか。でも、UFO出場は本当に良かっ
た。自分の力をもっともっと試さないと勿体ないよ、木村は。
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| この人達がアルマゲドンだったら良いな♪ | B・ロングのタイツ。きのこ? | 噂以上の男だったビッグバン おそらくベイダーより強い |
第5試合 矢口壹琅 VS サンボ浅子
サンボ出身の2人のサンボマッチ。序盤から浅子がニールキック、トペ、ト
ペ・コンヒーロなどサンボの神髄を感じさせる技で突っかけるも、矢口も急所
蹴りからニールキックで反撃。浅子のワキ固めに捕まるシーンもあったものの、
最後はラリアットでフォール勝ち。サンボには詳しくない私も深く納得した次
第。矢口も前の試合の木村に続いてマイクを握る。しかもけっこう長い。
「(指で鉄砲のかたちを作って)これは鉄砲だ。これを天に向けてみろ。Lだ。
LOVEのLだ。大仁田ファン、俺が嫌いなら嫌いでいい。俺は大仁田と戦う
まで愛を叫び続けてやるよ!」
試合はしょっぱいけど、マイクは面白い矢口。これもいつものこと。
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| 矢口は入場シーンが一番ね | 浅子のトペコン。三上と比べてほしい | さすが元UWF(営業) |
メインイベント 大仁田厚、田中将斗 VS 金村ゆきひろ、中牧昭二
<ノーロープ有刺鉄線ストリートファイト・トルネードタッグデスマッチ>
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| 師弟、最後(?)の姿 | 痛々しくも懐かしい | 目立たずにレフェリーを勤めた伊藤豪 やはり良いレフェリーだ(テッドの100倍) |
この興行に田中が出てくるのは、なんとも言えぬ違和感がある。金村でさえ、
多少そんな感じ。今のFMWって、メジャーなんだよね。人気とかそういう意
味ではなく、色が。そこ行くと、大仁田は今や新日のビッグスターだけど、こ
ういう空間にも自然と馴染んでしまう。ドームで暴れても、彼の持ち味の泥臭
さは今も消えていないってことか。
もう有刺鉄線デスマッチという試合形式は消費し尽くされてしまったものだ。
有刺鉄線そのものの危険性は変わらなくとも、見る側の刺激はもはや無に等し
い。そんな状況で行われる有刺鉄線デスマッチに何の意味があるか。ノスタル
ジーという答しか見つからないのだが。
圧倒的な大仁田コールの中で、大仁田と田中が入場すると、先日死去された
馬場氏へのテンカウントゴング。なぜ、ここで? 姑息な奴め(意味不明)。
続いて、中牧のテーマ曲。どうして金村が中牧より格下なのだろう。W★IN
G時代は金村はもちろん中牧の上だったし、最近落ち目の金村だが、少なくと
も中牧なぞに追い越されたことは一度もないはずだぞ。「danger zone」で入
ってくればいいだろ、と怒るヒロケ●さん。
伊藤豪は久々にレフェリー姿。目立たないようにしていたが、「レフェリー・
伊藤豪」とコールされると、大きな歓声が起こる。すぐに乱闘開始。順々に有
刺鉄線に絡まる選手達。場外に転げ落ちた金村めがけて、いきなり飛び出した
田中の有刺鉄線越えプランチャ。 4人入り乱れての、派手な場外戦へ。初っ
ぱなから、全員流血である。大仁田の机上パイルが中牧に決まる。
リング内に戻ると、押され気味の大仁田組。金村は机をリングに持ち込んで、
田中に叩きつけ、さらにイス攻撃。ギロチンドロップ。しかし、田中は金村に
ダンガンボムを見舞い、机の破片を大仁田に渡す。元祖人間モグラ叩き! 中
牧めがけて、板が粉々になるまで叩く。中牧をバックドロップを投げきり、金
村にTFPB。中牧はぎこちないラリアットで田中を押し倒し、金村と2人が
かりで田中を有刺鉄線に縛り付けた。これで大仁田はロンリーバトルに。有刺
鉄線クローズライン、イスへのパイルドライバーにピンチの大仁田。危ないと
ころで田中が自力で有刺鉄線を外し、走り込んで大仁田を救出。中牧にエルボ
ー、金村にパワースラム。リング上に置いたイスに登って、金村にスウィング
DDTを決めようとするが、回っている最中にアッサムボムに切り返されてし
まう。菅原裕二が投げ込んだイスの上に叩きつけられる田中。
中牧のラリアット、パワーボムを受けた田中だが、大仁田がカット。田中が
ローリングエルボー、TFPB、ショットガン、ダンガンエルボーと畳み掛け
ると、金村はあっさりピンフォール負け。場内は大興奮、マットバンバンが始
まる。大仁田のマイク。
「田中、今日は来てくれてありがとう。100分の1でも、1000分の1で
も、10000分の1でも、FMWのマットに邪道を残してくれ」
抱き合う大仁田と田中。そして、いつのまにか記者席の菊地孝さんの横にい
た天龍に呼びかける。「おい、天龍さんよ、あんたの男気受け取りに、14日、
横浜に行かせて頂きます」
天龍もマイク。「久しぶりにお前の試合を観させてもらったよ。楽しみにし
ているからな。必ず来い」
エプロン下まで迫った天龍だが、大仁田とは握手せずに、さっと引き下げて
しまう。
「あれが馬場さん、猪木さんを倒した日本でただ1人の男じゃ。最後によく聞
け、オレはこの足で最後まで新日本プロレスと戦い抜く。たかが一生、されど
一生じゃあ!」
最初からまったく期待していなかったので、特に失望はなし。一緒に観戦し
た方々の感想は皆一様に「つまらない」。俺はメインに関してはそんなにダメ
でもなかったけど。誰が悪いというより、やはり有刺鉄線トルネードタッグと
いう試合形式自体がまずかったような。大仁田FMW時代を考えれば、平均点
の試合だったと思うが、あの頃、濃いFMWフリークス達は有刺鉄線デ
スマッチがつまらないことなどすでに気づき始めていた。
大仁田の出来は最近のレベルではいつも通り。もちろん、褒め言葉ではない。
ただ、ここまで落ちても、大仁田はかつて彼をスターたらしめたプロレスセン
スを今なお試合の中で感じさせてくれる瞬間がある。技に入る一瞬のタイミン
グなどすっと綺麗で、常にどたばたしている中牧などとはものが違うと言うか。
田中はさすがにこの中では飛び抜けていたが、普段の良さが充分に発揮された
とは言い難い。まだ大仁田への遠慮が見えたように思う。金村は今日に関して
は全然ダメ。最近は負けてばかりだが、内容的にはいい仕事をしていた金村。
今日は最悪のW★ING金村モードだったようで、中途半端なデスマッチに走
り、まして動いてナンボの選手がロープワークを封じられては、見るべきとこ
ろもない。中牧は問題外。画鋲デスマッチなら凄みを見せるだろうが、田中や
金村と絡んでいったいどうするか。はっきり言って、個人的には2度と見たく
ない選手。
「大仁田厚主催興行」のメインだから、もうなんとも思わないが、去年の夏
はこれをFMWとして見せられたのだ。あれは辛かったな。チームZERO興
行ってやつ。大仁田には2度とFMWに帰ってきてほしくないし、できればF
MWの選手を借りることもなく、これからもDDTあたりの協力で自主興行を
続けてほしいと思う。
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| スーパーインディーな展開 | 正調TFPB | お前ら! |
王将で飯を食う。「つまらない」というのがみんなの感想。俺はそもそも行
かないつもりだったのが、サンボ最強対決、木村浩一郎、ビッグバンと畳み掛
けられて、「ズルいよ…」と唸りながら、最初からキワモノを見るために覚悟
して行ったので、特に落胆はなし。田中が他のレスラーとはものが違うっての
もよくわかったしさ。いろいろ文句は言っても、足を運ばせた時点で大仁田の
勝ちか。いつもがっかりするけど、次もまた徳田光輝とか、ツボ突かれそうな
気が。
昼間のJd’もひどかったらしい。ハシゴした人たちは「2つ見て両方とも
ダメなんて…」。お疲れさまです。私は昼間はFF8やってて楽しかったから、
別にいいんです。とりあえずWAR横浜行くとして、また新日ドームも行か
なきゃならないのかな。今度は酔っぱらって、変なヤジ飛ばしたりしませんよ、
ええ。