
1998年9月20日 有明レインボーステージ 冬木軍
今日の会場、どこかと思っていたら、お台場&フジテレビのすぐ近く。同行し
た人々はみな片手にコンビニで買った漫画誌フォアマンを抱え、1000円でチ
ケットを購入したのである。しかし、フォアマン情報、あまり知られていなかっ
たんじゃないか。正規の料金でチケットを買っている人が多いような気がする。
売れてないのか、ダフ屋のおっちゃんは2000円での叩き売りモード。
暑いので、クーラーの効いたすぎちょさんの車の中で開場を待とうと思っていた
のだが、カメラの電池が切れていることに気づく。佐藤さんに付き合ってもらっ
て、近くへ買いに行った。それにしても、暑い。
開場。自由席の一列目をまとめて占領した。リングまでは遠いが、まあまあ見
える位置だ。気のせいかリングが左側へ傾いて見える。ドリ杉さんも言う。
「傾いてない?」
「眼の錯覚だよ」
「そうかな」
「よく昔の番組の特集で、水が上ってゆく坂道とかあったじゃない。結局は眼の
錯覚なんだって。あれと同じ原理じゃないのかな」
「じゃあ、あのリングも左側に傾いて見えるけど、ビー玉を置いたら、右へ転が
ってゆくのね」
「そゆこと」
問題が解決したので、安心して試合開始を待つ。
あと、ちょっと説明しておこう。今日のメインイベントはフェニックス・バ
トラーツ連合軍とTNRのタッグマッチである。これは第3試合のJWPを除
いたすべてのシングルマッチの勝者だけが出場できるのだ。つまり、片方のチ
ームの全勝に終われば、行われないということ。また、引き分けた場合も両者
失格である。ま、ひとつの総力戦なのだ。
第1試合 リッキー・フジ VS 非道
自分の入場テーマを歌いながら登場したリッキーに、私の周囲から熱烈なロ
ックンロールコール。それに合わせてリズムを取るリッキー。非道がじろっと
こっちを睨み、「お前ら、家でロックンロールなんか聴いてんのかい」。うる
せえな。聴いてるよ。お前こそ、家で練習してんのかい。早く試合しろ。
最近、レスリングの分量を心持ちふやしているFMW系レスラー。リッキー
が非道をヘッドロックに取り、腕を固めていけば、非道は腕ひしぎへ持ってい
こうとする。リッキーはインディアンデスロック。すぐさま介入してくる伊藤
豪。リッキー、めげずになおもアキレス腱固めで非道を締め上げる。
非道は顔面掻きむしりというオールドアメリカンな技で、ペースを取り戻し、
パンチ連打。非道のアピール、「Are you ready?」。イエー、と言うしかない
だろ。恥ずかしいけれど。非道は急所蹴りからSTF。またもパンチ。しかし、
まだまだ非道に負けてられないリッキー、くどめドライバーを見舞う。自
分の女房の技で痛がってどうするか、非道。さらにリッキーはDDT、フライ
ングボディアタック。非道はスタナーで返し、「非道ちゃんボンバー!」とア
ピール。しかし、あっさりよけられ、カミカゼを喰らう。非道のピンチに、パ
ウダーを持ってリングに入った伊藤豪。それを見て、中山香里も入る。と、振
り向いた伊藤豪、この前の後楽園の復讐とばかり、中山を蹴り上げた。だが、
その間にリッキーがスモールパッケージホールドで非道を丸め込む。
リッキーが勝ったが、収まらないのは中山。伊藤豪につかみかかってゆく。
しかし、読んでいた伊藤豪。パウダーを中山の顔面に投げつけた。苦しむ中山
香里。リッキーに介抱され、供に帰ってゆく。またまた因縁を深めてしまった
中山と伊藤豪。それにしても、ここのところのリッキーさんの試合の充実ぶり
はホント素晴らしい。昔のイメージがなかなか消えないのだが、間違いなく日
本マット界中でもうまいレスラーの1人になりつつあるようだ。
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| オープニングマッチ | 実にリッキーなボディアタック | 一緒に帰ろう |
第2試合 モハメド・ヨネ VS 中川浩二
この前の黒田戦、そして、今日。とにかく中川浩二も絶好調である。若手の
頃、細い細いと言われながら、気がついてみればいつのまにか、実に分厚い体。
フォークをギミックとして使ってはいるが、この男、大変できる奴である。そ
して、今日はバトラーツの中堅ヨネをフォークも使わず、ビシッとしたレスリ
ングで完封して見せた。強い、その一言!
キックで先制したヨネ。しかし、ジャンピングニールキックをよけられ、足
を痛めてしまう。中川、ここぞとばかり、鉄柱を使っての足攻め。さらに片エ
ビ固めで締め上げ、膝へのドロップキック。4の字固め。ヨネ、痛いのを我慢
して、反撃開始。串刺しラリアットからキック連打、ブレインバスター、雪崩
式ギロチンドロップ。しかし、ある程度やらせておいた中川は急所蹴りからの
ラリアットをぶち込み、ヨネはモハボムを返すも、中川は余裕。今では珍しい
ドロップキックまで見せる。シャープシューター、背中へのニーから、最後は
見得を切ってのキャメルクラッチ。ヨネ、ギブアップ。キャメルクラッチに必
殺技としての重みがついてきたようである。
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| 体育会系好青年 | 初顔合わせ | 気合い入れるヨネ |
第3試合 久住智子、天野理恵子 VS 宮口知子、コマンド・ボリショイ
女子プロに興味を持っている人はおそらく多くはないであろう今日の会場で
試合をするのはちときつかったか。動きも速いし、エグいことやってるのだが、
客が着いてこない。ただ、リングの上だけが速く流れている感じ。一躍、時の
人となった久住だけが客から多少の関心を持って見られていたようだ。
宮口組がダブルのワキ固めを天野に決めても、カットに入らない久住。天野
は「あっ」と叫んで敵の注意を逸らし、飛びつき逆十字へ。しっかり笑いを取
る。久住はミサイルキックから、ロコモーションジャーマン5連発。天野を呼
び込み、ダブルインパクトも披露。宮口もエアプレーンスピン、雪崩式ブラッ
クバスターと奮戦したが、天野に一瞬の隙をつかれ、飛びつき逆十字に取られ
て、ギブアップ。ファンの反応はかなり鈍かった。
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| 渦中の人 | くじゅみのキック |
第4試合 大矢剛功 VS 金村ゆきひろ
金村がどんな曲で入場するか楽しみだったのだが。何も変わらぬ「come out and play」。
ステージ上でブリブラダンスを踊る。試合が始まると、金村はアマレスのパー
テレポジションへ。大矢、バカやってんじゃねえとばかりに上から踏みつける。
しかし、序盤はグラウンドを展開する両者。go back to wrestlingなんでしょ
うか。ショルダーアームブリーカーを見舞ってから、チキンウイングアームロ
ック、腕ひしぎ逆十時、ワキ固めと金村の腕を攻め立てる大矢。
金村は急所攻撃を入れておいて、場外戦へ。リング内に戻ると、サソリ固め
に行くと見せかけて、股間を踏みつける。コーナーにもたせ掛けた大矢の背中
をイスでバッチーン! 執拗な急所攻撃、ブレインバスター、逆片エビ固め、
バク山スペシャル。しかし、コーナーに上ったところを大矢にロープを揺らさ
れ、股間をロープに打ち付ける金村。大矢、すかさずデッドリードライブで投
げ捨て、DDT、コブラツイスト。金村がみちドラを見せれば、大矢はバック
ドロップ。時間切れが迫る。大矢、再びバックドロップから卍固めのスペシャ
ルコース。タップしない金村。大矢はさらにグランドコブラ、逆さ押え込み、
ワキ固めと一瞬で決まる系統の技を連発するも、すべてクリアーされる。
結局、15分戦って、時間切れ引き分け。両者ともメインに出場できないわ
けだ。この引き分けはフェニックス・バトラーツ連合軍にとって痛いところである。
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| 未来の山崎のようだ | ブリブラ+キルト | 逆片エビ固め |
休み時間中、面識のない方から話しかけられる。
「不死鳥教団をやっているのはどの方ですか?」
話してみると、首領さんであった。
「どうしてわかったんですか?」
「いや、ノリがそうかなと」
大変素晴らしい物をいただいた。ありがとうございます。「濃い方」たちに
も挨拶。風雲昇り猫さん、猪信さん、お名前はよく存じております。猫さんは
よくFMWの会場でお見かけする女性であった。今まで男性とばかり思ってい
たのですが。(^_^;
第5試合 外道 VS 南条隼人<ノースアメリカン・ミッドヘビー選手権>
はっきり書くが、とにかく南条隼人が全然ダメだった。頼みの外道もそれに
合わせるのに四苦八苦。試合はどんどんあらぬ方へ行ってしまったような。今
日の南条よりは、市原に挑戦させるべきだったと思う。さもなくば、上野。か
つてのTAKAとの名勝負を見ているものにとって、それほどきつい内容だっ
たのである。
試合前の認定書の読み上げでリングに上がった荒井社長。なんとその最中、
伊藤豪に肩を抱かれて、薫子さんが姿を現した。腰にはキルト。薫子さん、グ
レたか。つかみかかろうとして、外道に押しとどめられる荒井社長。
あまり関係ないサブストーリーから試合へ。エルボーで先制した南条。序盤
でいきなりみちドラ。違うだろって感じ。コーナーから飛んだ南条をマンハッ
タンドロップで迎える外道。これは痛いでしょう。場外戦の後、もはや外道の
一方的展開に。余裕の外道、ビンタしてくる南条に「張ってみろ、オラ」。そ
れでもビシッとこない南条。「南条、新日の強さを全日に見せてやれ!」どこ
かの女性のヤジ。突然、新日と全日を背負うことになった南条と外道もさぞか
し驚いていることだろう。外道はブレインバスター、DDT。張り手合戦を挟
んで、外道のムーンサルト。南条も膝へのドロップキックで外道の出足を止め、
ミサイルキック、アラビアンプレスを見せる。大技中心の南条に対し、外道は
スモールパッケージホールド、逆さ押さえ込みで揺さ振りをかけた。突進する
南条に外道のパワースラム。
南条、ここで攻勢。形の崩れた雪崩式フランケンシュタイナーを仕掛け、
みちドラ2連発。久しぶりに見るハリケーンプレス。ところが、バックを取ら
れた外道は十八番の急所蹴りから、膝へのドロップキックを打ち込み、あっと
いう間に外道クラッチである。もちろん3カウント入る。決めようと思えば、
いつでも決められたという感じか。
しかし、タイトルマッチながら試合内容は低調。今の南条が相手では、外道
も良い試合などやりようがないというとこか。南条隼人の奮起を期待したい。
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