1998年8月9日後楽園ホール アルシオン


 会場入りすると、CANDY宮田さん、TOSHIさん、YASUさん、み よっちさんの姿。YASUさんはパンチも見に行っていたという。気がつかな かったぞ。(^_^;
 客席は9割の入り。南側の上の方がちょっと空いている。このカードでこれ だけ入ればたいしたもんである。まず最初にマリー、ファビーの親父であるグ ラン・アパッチェの紹介があった。コーチとして、日本に来たようだ。コーナ ーを駆け上がり、軽々とトンボを斬ってみせるグラン。娘2人をぎゅっと抱き しめた。
「イチバン! ハポン!」
 いつも通りの選手入場式もあり。今日はアジャがディレクTVの解説に専念 することが告げられると、一部で拍手が起きた。どういう意味なんだ。(^0^)

 

 


第1試合 府川唯未 VS 秋野美佳

 ドロップキックで仕掛けた秋野。しかし、何発打っても府川は倒れない。コ ーナーに振られると、そのままコーナーポストへ駆け上がってミサイルキック の秋野。ようやく府川を転がすことができた。さらにミサイルキックもう1発。
 余裕の府川が秋野を脇固めに捕らえると、秋野はスライディングレッグシザ ーズからSTFへ。でも、これじゃまいんないだろ。府川はすごい音のビンタ を見舞い、フィッシャーマンズスープレックスを決めると、一気に腕ひしぎ逆 十字固めへ。あ、決まっちゃった。2分くらいかな? 府川の写真、たくさん 撮りたかったんだけど。

 

 

 


第2試合 レディー・メタル VS ファビー・アパッチェ

 メタルはわざわざ毎回呼ぶほどの選手なんだろうか? 顔云々ではないけど、 ファイトに色気がないのね。正直、試合が面白くない。
 ファビーのフィッシャーマンズスープレックスをクリアし、エプロンに逃れ たところ、相手に背を向けて観客にアピール・・・。している場合かよ。背中 にドロップキックを受けて場外に転落。ファビーのエプロンからのトペコンを 喰らう。中に戻って、ファビーは雪崩式フロントスープレックス。しかし、キ ャリアだけは長いメタル。ラ・マヒストラルで相手のペースを崩し、パワーボム2発。最 後はエル・ヌド(結び目固め)だった。

 

 

 


第3試合 レジー・ベネット VS マリー・アパッチェ

 レジーはビガロを思わせるコスチュームで登場。マリーの胸元へ重いチョッ プ1発、しばらく痛がるマリー。マリーがドロップキック2発。レジーは倒れ ない。しかし、場外に放り出したレジーめがけて見事なトペコンを見舞う。
 レジーはブレインバスターでマリーを軽々と叩きつけ、首投げからスリーパ ー。串刺しラリアットで潰していく。カウンターで相手をひょいと持ち上げる サイドバスター。マリーはSTFやニールキックで反撃していくが、結局最後 まで一度もマリーの勝機は訪れなかったと言える。
 タイムアップぎりぎり。レジーは大攻勢。デスバレーボム、ボディプレス、 ロープ2段目からのダイビングボディプレス、レジーラック。マリーはコルバ タ、かわず落とし、三角締めで反撃も、レジーの強烈無比なパワーボムを受け る。レジーのトップロープからのダイビングボディプ レスをよけて、ムーンサルトに行ったマリーだが、これもよけられる。ここで レジーは回転式ライガーボム、2発。これは完全に入っていたと言うしかない だろう。しかし、残り時間がないのに、わざわざマリーを引き起こすレジー。 その瞬間、タイムアップのゴングが鳴り響く。
 白ける。これだけ地力が違う選手が見え見えの引き分けをするのは、ちょっ といかんよなー。マリーを上で使いたいんだろうが、逆に評価落ちたって感じ。


第4試合 大向美智子 VS 玉田凛栄

 大向の蹴りをかわし、ドロップキックを見舞う玉田。脇固めにとる。大向は なんといってもキック。長い足で蹴りまくる姿、なんともかっこいい。バシッ と重い音が会場に響く。うずくまる二上の頭も蹴っぽってしまう。どよめく観 客。玉田をコーナーに詰めてダイナミックな串刺しニーパット。大向は女ブロ ディになれそうな気がする。
 ロープワークでタイミングがあわず、お見合いになって失笑が起きるシーン などもあったが、まあこれはどこの団体でもたまにはあることだ。グラウンド の展開で大向は腕ひしぎ。場外に逃れた玉田だが、腕ひしぎで左腕がいってし まったようで、リングアナから試合中断が告げられる。ざわめく会場内。しか し、何とか続行できるようで、リングに戻って試合再開である。
 大向、痛めた腕を狙って、またも腕ひしぎ。玉田がマウントを取り返すも、 大向は逆片エビ固めに移行し、キックを連打。とどめとばかりに大車輪キック (大向にだったら使っていいでしょ? このネーミング)を放ったところ、か わされて、足を取られ、玉田の裏アキレス腱固めへ。これも渋い技だ。
 玉田、ドロップキックの5連発から復讐の腕ひしぎ逆十字へ。場外に逃れた 大向の左腕めがけエプロンからのドロップキック。リング内に戻っては、脇固 め、腕ひしぎと腕を攻め返す。大向もバックドロップ2発、後頭部へのダイビ ングニー、垂直落下式タイガードライバーと大技で反撃。時間がねーぞ!
 タイガースープレックス合戦の後、今日初の必殺ローリングソバットが玉田 に決まったところでタイムアップ。悪くはなかったものの、今日の大向には 「ハーレーに跨り、真っ赤なオープンカーで駆け抜ける爽快感」が今一つ足り ない。誰か、このコピー考えた奴を快楽殺人してやってくれないか。

ちゃま大きな弧を描くバックドロップ


第5試合 キャンディー奥津 VS 浜田文子

 南側の後から入場してくる浜田。変な話だが、サンドマンの入場を思い出す。 サンドマンの入場があれほどかっこいいのは全身から立ち上る貫禄のため。ゾ クゾク来たものだが、今日の浜田はサンドマンに劣らないほどかっこいい入場 シーンを見せてくれたのだ。スポットライトと観客の期待の視線を一身に浴び、 はち切れそうな体と精悍な顔つきの浜田が階段を降りてくる。なんと自信満々 なことか! おへその周りには緑色のラメ。コスチュームはアスリートらしい ピュアな印象を与えるものでありながら、同時になまめかしい。カメラのレン ズカバーを外し忘れて、写真が撮れなかったことをひどく後悔した。
 続いて、奥津が傲慢なほどの自信に満ちた表情で南側から現れた。コーナポ ストに登り、力こぶを作る。この小さな女の子が何故こんなにも強そうなんだ ろう。全身から発散される闘気。奥津はアルシオンのみならず現在の女子プロ レス界のエースの1人である。
 腕を取って投げ合う。スピーディーで澱みなし。奥津、早くもDDT。エー スと今日デビューの選手の試合となれば、これでフォールが入ってもおかしく ないのだが。同じシチュエーションとしては小橋を相手とした秋山準のデビュ ー戦を思い出すところ。秋山も浜田もデビューの時から一人前ということだ。 練習生の延長と扱われる並の新人とは違い、最初からメインに出られる選手と して存在するわけね。
 浜田の技が出る。ムーンサルトアタックで奥津を押し倒し、奥津の手を取っ たままコーナー最上段に飛び乗り、投げを打つ。さらにブレインバスター。ト ンボを斬る姿に生まれ持った華があるのが感じられるだろう。
 奥津はラリアットをぶち込み、ミサイルキック。浜田はDDTの後、スリー パーで奥津を締め、ウラカン・ラナに行くもパワーボムで潰されて、ムーンサ ルトを喰らう。最後の抵抗に鮮やかな飛びつきスウィングDDT も見せたものの、最後は奥津の強力無比なパワーボム。小さな奥津が相手を思 いっきり抱え上げ、体ごと叩きつけていく様、実にパワフルだ。試合としては ややあっけない印象だが、これはデビュー戦と言うことで仕方ないだろう。何 よりアルシオンは全日や全女のようにうんざりするまでやるプロレスではない はず。決められるときは一気に決めてしまう。これもアルシオンだ。
 というわけで、デビュー戦は見事合格点。どういう技を出したかということ よりも、身のこなし、全身から立ち上る雰囲気といったものが今後の彼女を占 い上で大切なんである。その意味で、まさに大器。もちろん現時点での試合と してもセミにふさわしいだけの内容があったことを書き添えておく。

気負いなしメキシコの血


第6試合 吉田万里子 VS 二上美紀子

 吉田の登場に場内が沸いた。姿を現した吉田に、近くの女の子たちが「かっ こいい」とつぶやく。吉田が、二上がメインを張れる選手になったこと自体が アルシの勝利である。サブミッションマスター VS 裏技師。普段、女子プ ロを見る時の和みとは異質の期待を思わず抱いてしまう。
 期待に違わず激しいグラウンドを展開。素早くバックを取り合い、上になり 下になって首を取りあう二人。5分間は続いたと思われるが、退屈はない。プ ロレス雑誌のレポートなどでは、グラウンドの膠着状態から立ち技の展開にな ることを「試合が動き出す」としばしば表現する。その意味、これは初っぱな のグラウンドから「動いている試合」なのだ。
 二上が掌底アッパーで吉田からダウンを奪う。浴びせ蹴り、垂直落下ブレイ ンバスターで動きを止めてストラングルホールドへ。吉田、グラウンドの中で 腕ひしぎ逆十字に取り返し、三角締めへ移行。全女時代に使っていたという背 中に担ぎ上げて落とすデスバレーのような技で叩きつけて、胴締めスリーパー へ。
 二上は腕ひしぎ逆十字。これが完全に入ってしまうのだ。もがいてロープに ぎりぎり逃れる吉田。吉田は投げっぱなしジャーマンを見せるが、転がってそ のまま立ってしまい、即浴びせ蹴りで反撃の二上。おやっ、珍しい技を。二上 がヴォルグ・ハンばりの股裂き。と、これでギブアップの吉田。びっくりって 感じぃ。
 渋い試合だねえ。バカヤローって叫びながらせっかちに大技を連発する全女 系の試合が好きになれない俺でも、楽しめる女子プロって感じ。試合中に客に 手拍子を要求したりしないし、メインなんて大技ほとんどでなかったんだから。 マイクをつかんでのアピールもせず、引き上げてゆく2人。 Coolなプロレスなんだね。アルシオン、今まで見てきて、これはお勧めと 言うしかないと思う。女子プロについて回っていた黒い方面の影とかドサ回 りの匂い、お水な空気を断ち切ったのはJWPやGAEAが先駆なんだけど、 一歩進んでアルシの敷居の高さ、プライドの高さは評価すべきところ。この先 も鎖国を貫き、他団体とは交わってほしくない。あとはマンネリとの戦い。ロ ッシー、頭もいいみたいだから、何とかするんだろう。とりあえず、期待ね。

いつもステキストラングルホールド


 宮田さん、TOSHIさん、YASUさんと水道橋駅近くの居酒屋でお酒。 今日は良かったねという感じ。良かった要因として、1.シングルマッチが多 かった(アルシはタッグがいまいち)、2.アジャが出なかった(ノーコメン ト)、というとこか。プロレスカードのターザン後藤と荒谷信孝という、誰一 人ほしがらないであろうカードをいただいた。新日の選手ばかりじゃん、と皆 さんは怒っていたが、新日ファンの集まりで、藪下めぐみが出てきたりする方 がもっと理解不可能なんだろうな。けけけ。
 プロレス素人さんについて、いったい何者かと知りたがる声多し。いつか会 場で会うこともあろう。その頃には症状もさらに進んでいるだろう。よ○さん のように女子レスラーからス○ベオヤジ呼ばわりされる日もそれほど遠くない。

 

 

 


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