1998年6月26日 宮城県スポーツセンター  FMW


スゴイ名前
 
ここに泊まったのだ
 
上生うに丼
 
 仙台は5度目。懐かしい街並に切ない気持になる。以前泊まったプリンスホ テル青葉にチェックインし、力寿司へ行く。仙台と言えば、力寿司。昔 つき合っていた仙台の女の子と何度も行ったっけ。約2年ぶりに行ってみると、 あまり変わっていない。なぜか店内には新日の興行ポスターが張ってあったり する。相変わらず、素晴らしい値段。

うにまぐろ丼1000円
いくらねぎとろ丼1000円
上生うに丼 2500円
にぎり寿司(並) 700円
   〃   (中)1100円
   〃   (上)1600円
   〃   (特上)2000円
   〃   (特選)2500円

 久しぶりなので、上生うに丼を食べる。この旅行で、最高の至福の瞬間だ。 もういいよってくらいうにを食べたのは初めて。ちなみに1000円のうにま ぐろ丼の方でも、うにはちゃんと1パック付いてる。普通はこれで充分ではな いか。
 昔の彼女が住んでいたアパートを訪ねる。ちょっと迷うも、ちゃんとたどり 着いた。もう別の人が住んでいるようだ。しかし、こんなにぼろっちいアパー トだったんだな。コンクリートの階段の削れ具合はそのまま。昔の自分と出会 ったような気がした。近くの公衆電話は別の人に電話をかけた場所。思い切っ て、そこからその人にかける。本人が出た。少し話して、胸いっぱいになり、 プロレス会場へ向かう。
 時間に余裕があるので、バスに乗らないで、歩く。宮城県スポーツセンター は宮城県国際センターの裏にあるそうだ。で、行ってみると、あれ? 国際セ ンターって、ここ来たことあるじゃない。もっと前の彼女と初めて仙台に旅行 に来た時、池のアヒルと遊んだ場所である。もはや仙台って、もう1つの故郷 みたいなもんだな。
「全然売れてねえな」ダフ屋が不吉なことを大声で言う。会場に入る。2階席 もあるけっこう広い会場だ。6時の時点で、客はわずか150人ほど。これで タイトルマッチはちょっとやばいんでは? 三好さんだと思われる人を発見し たので、挨拶。さっそく、俺のページの金村のgifアニメのことを言われる。 そんなうちにも客は増え続け、試合開始時点で、なんとか半数か。俺は前から 4列目。後楽園では、こんないいポジションはなかなか取れないな。
 
 


第1試合 ミスター・ポーゴ、佐々木嘉則 VS フライングキッド市原、山崎直彦

 第1試合はいつもの4人である。ポーゴも市原もこれでいいはずないんだけ どねえ。肌に張りのある佐々木に比べ、やや肉のたるんでいるポーゴ。なんか、 歳とっているみたい。
 市原は最近、初代タイガーマスクのやっていたロープを使ったフェイント (ロープの隙間でくるっと回る奴)を使い始めたようだ。一応、研究している ってことか。そういや、ポーゴも最近ジャーマンを使う。研究したり練習した り、そういう向上心があれば、いつかこの位置から出られるかもしれない。出 てくれないと困る。
 ポーゴのカウンターキックと佐々木のタックルの合体攻撃なども出て、最後 はポーゴが山崎をジャーマンスープレックスで仕留めた。
 
 
 


第2試合 シャーク土屋 VS クラッシャー前泊

 いつもの通り。それ以外に何か書くことあるか?
 後楽園だったらまだいい。「線」としてプロレスを見てくれるから。でも、 地方興行は「点」だ。それ以前に何があろうと、これがどこにつながろうと、 会場に来ている客の多くには関係ないことである。その日の試合が面白いかど うか、それがすべてじゃないのか?
 まったく湧かなかったというわけでもない。ラリアット合戦もイスチャンバ ラもあった。女子と思えぬ迫力があったのも事実。
 しかし、2分くらいで土屋が倒れ込みラリアットで前泊をピン。客は純粋に 驚いていた。へ?って感じ。わざわざ団体の評価を下げるような試合を続ける ことに何か意味があるのか。
 
 


第3試合 リッキー・フジ、池田大輔 VS 邪道、外道

 邪外、大人気。池田も大人気。別にリッキーに人気がなかったわけではない のだが、某テレビ局の影響を感じた。「知ってる人が出てきた」という感じ。 地方では、地上波の影響ってのは絶大なんである。
 リッキーと外道のアメプロからスタート。リッキー、外道をヘッドロックに とって、いきなり「Ask him」。巻き投げを連発すると、外道はコーナーに下が って、「No!」とフレアーポーズ。と、外道のキックがリッキーの腹に飛ん だ。
 リッキー組は交互に外道の左足を攻める。池田のフロントデスロック、片エ ビ固め。邪外は場外で池田をいたぶり、逆転。池田の左腕を攻める。外道の腕 ひしぎ。リッキーが音頭を取り、客は手拍子で池田を応援だ。邪道、STFで 池田を締め上げる。
 池田は外道に蹴りを叩き込み、脱出。リッキーはパンチの嵐から、カミカゼ。 再び池田が出る。大ちゃんボンバーを邪外に1発ずつ。外道の急所蹴りを喰ら うも、邪道にニールキック、バックドロップ、チキンウイングフェースロック。 代わったリッキー、タイガードライバー。
 ところが無防備に突進したところを突かれて、不沈艦ラリアット。3カウン ト入る。試合後もリッキーをいたぶり続ける邪外。サングラスをかけたポーゴ が助けに入るも、軽く放り出され、観客の失笑を買う。リッキー、よれよれだ。 がんばれ、選手会長。


第4試合 黒田哲広、保坂秀樹 VS 冬木弘道、非道

 非道、マイクを持つ。
「浴衣はどうしたんだ? お前ら、自分の立場、わかっとんのかー!」
 黒田と非道でスタート。非道、いきなり仰向けに寝っ転がり、「来い」とい うアクション。猪木VSアリの興奮が甦る。黒田と保坂、何も躊躇することな く、2人で非道にストンピングの嵐。場内、大爆笑。
 非道と保坂はグラウンドの攻防を展開。非道の腕ひしぎなど見られる。冬木 が出てくると、途端にやかましい。「ハ・ハ・ハ・ハー」と叫びながら、キッ ク。非道は黒田にパンチ攻撃。しかし、2度目は見切られ、ラリアットを喰う。 さらにかわず落とし。非道、ニールキック、パイルドライバー。冬木は黒田を 場外に連れ出し、床へのボディスラムやラリアット。しかし、コーナーに突っ 込んできた冬木に黒田はレッグシザース。冬木は顔面をコーナーマットにした たか打ち付けた。あわてて出てきた非道にはラリアットを見舞う。場内、黒田 に声援集中である。
 Zパックは非道に2人がかりの超・超・超滞空ブレインバスター。保坂、雪 崩式フランケンシュタイナー。黒田、あろうことか「いっちゃうよー」と叫び ながらダイビングエルボー。頼む、それだけはやめろ! わざわざ、しょうも ないレスラーみたいなことすることないじゃんか。
 そんなことやってるから、非道の急所攻撃で逆転。冬木の前面ヒップアタッ ク。黄色い股間が黒田の顔に押しつけられる。さらにフィッシャーマンズスー プレックス。黒田はラリアットを打ち込み、保坂のフランケンシュタイナーに つないだものの、冬木のパワーボムを食う。冬木スペシャル、ラリアット、次 のラリアットは両手でガードした保坂だが、すぐさま冬木の裏拳が顔面に。万 事休すかと思ったところ、黒田がドロップキックでカット。場内、割れんばか り。ところがタッチしていない非道がそのまま保坂を3カウントフォール。ち ょっと釈然としない。
 黒田のマイク。「冬木さん、今日は勉強になりました。ありがとうございま した」今日もこづかれながら連れていかれるZパックだった。

偉そうにながーいブレインバスター


第5試合 ザ・グラジエーター VS スーパー・レザー<カベジェラ・コントラ・マスカラ>

 レザーをリング外に叩き出し、いきなり飛び出したグラジのロープ・ノータ ッチ・プランチャ。恐るべき迫力に場内は沸き立つ。パワーで攻めるグラジに 対し、レザーはW★ING魂で勝負か。五寸釘ブラシを持ち出して、髪を梳い てやる。グラジの額がすぐに赤く染まる。リング内に持ち込んだイスの上に五 寸釘ブラシを置き、ロープに振ったグラジにレッグシザーズ。倒れ込んだグラ ジは顔から五寸釘ブラシへ。なんて、ひどいことするんだ。
 場外戦。グラジはお客さんの傘でレザーの背中を叩く。「ギャー!」1人の 女性が恐怖にかられたらしく、わめきながらひきつった顔で会場を突っ走って 逃げる。思わず、隣の客と顔を見合わせて、笑う。で、知らない同士だったこ とに気づき、すぐに知らんぷり。変なの。
 リング上で、グラジは机を投げつける。レザー、板の上にツームストンドラ イバー。そして、折れた机を無造作に場外に投げる。それが最前列の 女性の足に命中。女性が悶絶する。苦しがり、まったく動けない。客がケガし てしまった。山崎に抱え上げられて、運ばれてゆく。それが心配で、試合に集 中できなくなってしまった。
 グラジ、ジャーマン。アッサムボム。ブレインバスター。レザー、ツームス トンドライバー。グラジ、ジャーマン。そして、ラリアットの相打ち。さらに もう一回。2人は倒れたまま。ダウンカウントが進む。そのまま両者KO。場 内は怒号に包まれた。
「地方をなめるな!」
「地方だからって、手を抜くな!」
 ちょっと懐かしい延長コールが起こる。気持はよくわかる。日本プロレスの 時代からの悪癖。地方で振っておいて、東京で決着というやつ。ここにも同じ 料金を払ったお客さんがいるのに。まして、この試合は髪とマスクがかかって いたのである。今までの良い雰囲気が途端に険悪になった。しかし、グラジは レフェリーにパワーボム。レザーもレフェリーにパワーボム。姉崎はノビてしま い、試合が続けられる雰囲気ではない。マイクでがなり立てるレザー。
 どうなることかと思ったが、レザーの好判断で何とか救われた。レザーは自 らマスクを脱いでしまったのだ。途端に、客席は大歓声である。リッキーが出 てきて、通訳するが、よく聞こえない。レザーがもうマスクはいらないとか言 っているらしい。
 両選手とも気合い充分で、途中まで良い雰囲気だったのに、残念だ。ケガし た女性の具合が気遣われる。プロレス会場でファンがケガするようなことは二 度とあってはならない。

He is awesome.おお!

懐かしの五寸釘ブラシ正体はカーシュナーだった!


セミファイナル 大矢剛功 VS 中川浩二

 中休みの後、この試合である。客は試合の最中にも少しずつ増えてきたよう で、今では1Fは7〜8割、だだっ広い2Fも3割くらいは埋まって いるようだ。面目保ったね。
 ジミヘンのアメリカ国歌〜「come out and play」で入場の中川。けれど、 踊らないのである。クドウちゃんも一緒にいることは言うまでもない。
 最初は腕を取ったり地味な攻防をしていた両選手。しかし、中川は大矢の耳 攻めに出る。耳攻め? 馬場VSブッチャーでしか記憶にないぞ。パンチを入 れる中川。耳を押さえて痛がっている大矢。逆転しても、クドウちゃんに足を 掬われ、場外で外道にいたぶられる。ゴングを叩くための木槌を隠し持った中 川、柄の部分を大矢の耳にあてがう。そして、カミカゼ。一応、技も出す。
 大矢は中川に延髄斬り。この時、レフェリーが巻き込まれてしまう。大矢、 バックドロップ。中川もバックドロップで返す。そして、DDT。大矢はかん ぬきスープレックス、ダイビングニードロップ2発。さらにイスの上にDDT。 必殺のバックドロップ。カバーに入るも、レフェリーはカウントできない。そ して、クドウちゃんがパウダーを大矢の顔面に投げつけたのである。
 大矢、健気にもがんばる。腕ひしぎで中川を苦しめ、バックドロップ。とこ ろが急所攻撃を喰らい、うっとなった隙に、スモールパッケージホールド。そ のまま3カウント。客はクドウちゃんに「帰れー」と怒る。その通り、控え室 へ帰ってゆくクドウちゃんと中川。これは当たり前か。
 あの紳士的な大矢さんは姉崎レフェリーを殴りつけ、倒れたところをさらに 蹴りつける。場内、大喜び。今までのイライラが不思議とすっきりするのだ。 誰が悪いと言って、中川よりも、クドウちゃんよりも、このレフェリーが一番 悪いような気がみんなしていたらしい。
 さっき、グラジVSレザーでケガした女の子もいつのまにか無事客席に復帰。 良かった。もっとも、怖くなったようで、最前列から、5列目あたりに場所を 移していた。
地味対決おめーが悪い


メインイベント ハヤブサ VS 金村ゆきひろ<二冠選手権>

 この試合を見に仙台まで来たのだ。
 やはりハヤブサ、1番人気である。大歓声でファンに迎えられた。一方、金 村にはほとんど反応なし。「お前との試合にすべてをかけてやる」金村がマイ クを握っても、周りの女の子達は「はいはい」。
 金村、組み合うなり、ハヤブサの土手っ腹にキック。そして、チョップ合戦。 金村がハヤブサをロープに振って、投げを打たんとすると、ハヤブサは珍しい コルバタで返す。これだけで場内、大歓声。場外に逃れた金村目がけてハヤブ サが飛ぼうとすると、金村は逃げる。ロープ2段目に立ち尽くすハヤブサ。そ こへ金村がイスを投げつけると、バック転でよける。かっこよすぎ。またも湧 く仙台のお客さん。
 ロープワークから、ハヤブサは金村の左ヒザにドロップキック。ここから徹 底したヒザ攻めに入る。言うまでもなく、左ヒザは金村の弱点。片エビで締め 上げられ、4の字固め。金村は裏返そうとするも、力が入らず返せない。起き 上がってハヤブサの胸にチョップを入れるも、逆に張り返されて、だらんと伸 びてしまう。少し失笑が起きる。力の差、コンディションの差がすでにはっき り出てしまったか。何とかロープに救出された金村。
 踏ん張りの効かない金村が試合を作るにはやはりこれしかないのか。前から 急所蹴り。悶絶するハヤブサ。金村は場外へハヤブサを引きずりだし、叩きつ け、机の上に寝かす。(この間にリングに入ろうとしたガキがいたが、平岩リ ングアナにどつかれた。)金村、コーナーポストから、ダイビング・ボディプ レスONデスク。机がまっぷたつ。さらに有刺鉄線バットを持ち込み、リング 内でハヤブサをめった打ち。近くで見ていると、ハヤブサの褐色の肌にみるみ る血がにじむのがわかる。なんと凄惨な。有刺鉄線バットスリーパーも繰り出 す。さらに急所攻撃。怒る客に向かって、金村は「田舎者!」。仙台のお客さ んに向かって、ツバを吐きかけた。
 ハヤブサの後頭部にギロチン、そして、有刺鉄線バットを持って飛んだ…、 が、ハヤブサは迎撃ドロップキックで金村を撃墜! 金村の落とした有刺鉄線 バットを拾い上げる。客は大歓声。躊躇せず、有刺鉄線バットで金村を一撃! 目には目を、なのだ。
 しかし、金村はたび重なる急所蹴りで強引にペースを握り返してしまう。担 ぎ上げたままくるくる回る回転バックブリーカー。ハヤブサはスクリューキッ クで逆転。場外の金村にトペコンを突き刺し、猛攻開始。ロープ越えのギロチ ン、タイガー・ドライバー、フィッシャーマンバスター、フェニックスセント ーン…、ところが金村はまた急所蹴り。続けて、金村は投げっぱなしジャーマ ンを見舞うも、ハヤブサは空中で回転し、すくっと立ってしまう。金村の普通 の攻撃はほとんど通用しない感じ。ハヤブサのミサイルキックをドロップキッ クで迎撃する場面もあったが、後はやられっ放し。フランケンシュタイナー、 タイガースープレックス、みちのくドライバー2、ファイヤーバードスプラッ シュ、ぎりぎりで返す金村。ハヤブサはこれで終わりだとばかりにコーナーを 上る。
 そこで起きあがり、ハヤブサを捕まえた金村。初公開の雪崩式アームボンバ ー。これはなかなか! さらにゴングを持ってコーナーから飛び、ハヤブサの 頭を一撃! フォールに入るも、ハヤブサ、3カウント直前で返す。バク山ス ペシャル。しかし、突進してきた金村を待っていたのはハヤブサの掌底。金村、 最後の賭け。この日のために準備したのだろうか。リバース・ファルコンアロ ー! ファルコンアローの体勢で、ハヤブサは腹からマットに叩きつけられた。 しかし、これも2カウントでクリアー。
 持ち手をなくした金村、ヤケになったように有刺鉄線バットを振り回す。か がんでかわしたハヤブサ、フルネルソンに取った。投げっぱなしドラゴンスー プレックス! あとはこれで決まり。ファルコンアロー! 3カウントが入る。 場内。大熱狂。杜の都でもマットばんばんである。
 急所蹴りと有刺鉄線バットだけで試合を作ろうとした金村。それ自体は必ず しも間違いではない。実際に横浜ではそれで人生相手にあれだけの名勝負を作 ったのである。しかし、今回は攻めが単調になり、決め手を欠くうちにハヤブ サに見切られたしまったという感じ。この内容では再挑戦は当分ないだろう。 試合自体は悪くなかったと思う。横浜の雁之助戦や後楽園の田中戦とは比べら れないが、双方の持ち味も出ていたし、何よりもお客さんが喜んでくれた。四 方のコーナーからトンボを切るハヤブサに歓声を上げ、満足そうな表情で帰途 に着いてゆく。
 興行終了の時刻は10時前。普通の店はみんな終わってしまっているので、 仙台駅近くの吉野屋で食事。淋しい気持で、ホテルのテレビでワールドカップ のジャマイカ戦を見ながら、1人で酒を飲み、眠る。明日は福島だ。これじゃ、 本当に追いかけみたいだな。

杜の都に不死鳥見参なのだW★ING魂、いや、ブリーフ魂か

これはフィッシャーマンバスターチャンピオンの肖像


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