2000年10月21日 江戸川競艇場  FMW


水上の格闘技スクリーンもあったぞ

 平井駅からタクシーに乗り、1500円ほどかかる。競艇場なんて 来るのは初めてのこと。しかし、驚いたことに、ちゃんと今日の試合のポスタ ーが張ってある。実際、FMW目当てで来た人がかなり多いみたい。競艇場へ の入場料100円だけでプロレスが見られるんですから。リングの 周りには千人ほど集まり、肝心の競艇側の席にはほとんど人がいな い。競艇ってあんまりはやっていないのかな。笹川良一先生もお嘆きのことで しょう。
 ちなみに今日は、プロレスは競艇の合間に1試合ずつ行われるので、興行 のテンポも何もあったもんじゃない。それでも、試合前には、競艇のスクリー ンを使用して、例のブレーンバスタープラスの映像が流されたり。良い姿勢だ ね。全会場でエンターテイメントを目指せ。


第1試合 リッキー・フジ、佐々木義人 VS フライングキッド市原、牧田理

 若手の試合を見るのは楽しみ。でも、3人とも、もっと気迫出さなきゃいけ ないんじゃないかな。彼らに手本を見せるべき立場にあるリッキーと市原も、 なんかタイミングのよろしくない攻防やってるし。リッキーのカミカゼ一発で 牧田がフォール負け。

牧田のドロップキック、なんかいまひとつこれでフィニッシュ


第2試合 元川恵美、工藤あづさ VS チョコボール向井、新宿鮫

 外見的に、4人の中で1番レスラーらしいのはチョコボールですな。新調し たトノスパンツが光ります。それから、新宿鮫のこと。あづさに「いただきま ーす」とチンコ噛まれてるのに、笑顔はないだろ。いくら100円興行とは言 え、もうちょっと気合い入れろよ。だいたい、そのひっぱたくようなパンチは いったい何だ。
 チョコボールも普段は思い切りえみほを蹴ぽったりしますが、今日はエキ ビシジョンマッチぽい空気で、アタリが軽いです。チョコボールの駅弁固めで あっさりえみほがギブアップ。正直なところ、ここまでの2試合見て、早起 きすることなかったと思ってしまった。
 次の試合まで2時間以上空いているので、いったん会場の外へ出たら、邪道 がコルベットを乗り付けて会場入りするところ。助手席にはちゃんと外道が座 っている。本当に、仲がいいんですね。これで後部座席にギャングスターがい たら完璧だったんですが、それはありませんでした。

えみほムーンサルト。安いよ、お前


第3試合 黒田哲広、怨霊 VS 邪道、外道

 12時40分に試合再開。午前中とは打って変わってすさまじいお客さんの 数。リングが見える場所を見つけるのに一苦労だ。試合内容も、この4人でよ うやくプロと呼ぶにふさわしい試合に。怨霊のメリハリある動きは素晴らしい ね。やはり邪道、外道の方が格上といった感じだったが、怨霊も自分の見せ所 はしっかりとキープ。黒田もいつもながらハイテンションで試合をしていたが、 あのラリアットだけは何とかならないか。後楽園ホールでは良い一発も入るの だが、地方会場などでは対戦相手に優しすぎじゃない?
 試合は時間切れ引き分け。内容は、まあまあ。

午後からはすさまじい客入り怨霊に太陽は似合わない


セミファイナル 田中将斗、リッキー・フジ VS 金村キンタロー、GOEMON

 ヘッドギアをして登場した田中。地方で頭をケガしたためらしい。それでも、 いつもと変わらぬファイトを見せる。金村は田中を場外の机に寝かし、コーナ ーポストからの場外ダイブ。机がまっぷたつに割れた。この100円興行に、 わりとマターリな試合をやっている選手が多い中で、これを見せた金村、ちょ っと偉いかも。
 しかし、試合中盤にさらなる驚きが我々を待っていた。田中のヘッドギアが スポッと外れてしまったのである。すると! 髪の毛がない! 田中がハゲに なった! どっと沸く会場。どうやら、傷口を縫う際に髪を剃ったようだ。隠 しようのない照れ笑いが田中の顔に浮かぶ。
 最後はGOEMONが後ろからリッキーの睾丸にパンチ一発。さらに金村も 股間蹴りから、リッキーを丸め込むと、そのまま3カウント。ちょっとあっけ ないフィニッシュ。金村がマイクを握る。
「競艇と言えば是即ギャンブル。ギャンブルをする人と言えば是即ろくでなし。 ろくでなしの皆さん、こんにちは。僕からろくでなしの皆さんにメッセージが あります。男たるもの女とまぐわう時は(以下略)」

ハゲ頭でスウィングDDT本家よりうまいカミカゼ


メインイベント ハヤブサ、工藤あづさ VS マンモス佐々木、保坂秀樹

ハヤブサの素晴らしいドロップキック屋根の上でマターリと観戦する人たち

 何度も書いたことながら、改めてマンモス佐々木は素晴らしい。散漫になり がちなオープンエアの会場、プロレスマニア以外の人種も多い場所で、なおも 肉体の迫力、技の説得力で勝負できる佐々木は本物のプロレスラーである。高 い舞い上がるギロチンドロップや体格では互角のあづさを担ぎ上げたネックハ ンギングボムでは会場全体が揺らぐかのよう。一時はボロカスに言われてい た保坂も佐々木の凄みの前に霞みがちではあるが、よく佐々木をサポート。本 当に、この2人は良いタッグチームである。
 ハヤブサは相変わらず素晴らしい動きで、競艇ファンのため息を誘っていた が、以前に比べるとずいぶん胸の筋肉が落ち、体に張りがない。両腕ともバー ベルを使えないほどひどい状態ということで、練習をしたくともできないのだ ろう。本人が一番辛いに違いない。逆に言えば、そんな状態でもハヤブサとし ての完璧な動きをこなせる江崎英治はまさしく天才としか言いようがないのだ が。11月12日(日)の横浜文体が終わったら、手術を受けるとのことで、 ここは焦らず完全に直して、もう一度体をビルドアップしてもらいたいと思う。 体が弛んでいては、ハヤブサらしくない。

攻められっぱなしだったあづさブファドーラ。競艇ファンのどよめきを誘いました

 さて、もう一人。工藤あづさであるが、一時期と比べれば確かに良くなった。 しかし、このメインに顔を並べられる器ではなかった。中盤はただただやられ っ放し。保坂の表情など、もはやあづさを舐めきっている様子で、小馬鹿にし たような笑みが浮かんでいる。10分という短い時間の中で、できるだけ長く ハヤブサの動きを見たい我々は、試合を展開を変えることもできないあづさに イライラし通しだ。ようやくロープ越しのショルダーアタックを保坂に見舞っ て、ハヤブサにタッチ。ハヤブサも保坂と佐々木の2人がかりの超滞空ブレー ンバスター、保坂の雪崩式フランケンシュタイナーなどに苦しめられるも、保 坂をファルコンアローで叩きつけ、試合終了5秒前にフ ァイヤーバードスプラッシュを決めて、見事ピンフォール勝ち。
 試合後、ハヤブサはあづさの頑張りを称えていたが、これで誉めてはいけな いと思う。「まだ(競艇の)レースがあるから、みんな取って帰ってくれよ。 お楽しみはこれからだ〜」 とアピール。あづさはともかく他の3人の技量で、メインは良い試合にな ったと思います。競艇マニアのおじさんもガードマンのおじさんも満足した様 子。やはり今回のような一般に開かれた場所で、普通の人をも引きつける華を 持っているのはハヤブサなんですよね。江崎は練習生の頃から何か非凡なオー ラを放っていたのを思い出します。そして、今日この会場で見かけた森田選手 にも同種のものをふと感じました。急に変な話ですが、予言してもいいです。 ハヤブサの次のFMWのエースは森田だと思いますよ、マジで。

良い動きを見せていた保坂フィニッシュ前の一発


天気読み   WRESTL E


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